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日本よ、侍国家たれ。

日本は「サムライ国家」としての意気を示し、いわれなき批判を仕掛けてくる不届き国家に対し、断固反論しなければならない。

●あの吉野家をしのぐ海外店舗数を構える「味千ラーメン」

中国で猛烈に愛される日本の異彩ラーメン店

まずはこちらのランキングをご覧いただきたい。

■海外に進出している日本の外食チェーンの店舗数ランキング
1位 ???(689)
2位 吉野家(630)
3位 モスバーガー(316)
(出典:JMR生活総合研究所、2014年1月時点調査)

 

4位以下には「COCO壱番家」「さぼてん」「元気寿司」など、日本の街中でよく見かける、有名外食チェーンがズラリと並んでいる。たとえば、吉野家は国内に1200店弱、モスバーガーは約1400店を構える。これらの有名な外食チェーンが居並ぶ中で、1位に輝いたのは意外な名前だ。

それは味千ラーメンである。

1位に輝いたこのお店は、どんなお店?

味千ラーメン。その名前を聞いたことがない人は、少なくないかもしれない。というのも、国内では25都道府県にしかネットワークがなく、その数も89店(2015年6月12日時点)にすぎないラーメンチェーンだからだ。たとえばラーメンチェーンで大手の幸楽苑は約520店、中華食堂の日高屋は約360店である。日本国内では大きくないラーメンチェーンが、海外でこれだけのネットワークを構築できているとは、いったいどういうことか。

味千ラーメンのホームページはすぐに発見できる。運営企業は「重光産業」。熊本県熊本市に本社を置く会社である。創業は1968年。当初は8席しかない小さなラーメン屋だった。この発展を支えてきたのが看板メニューの味千ラーメン。トンコツスープにニンニクを利かせた熊本ラーメンの草分けとして、根強く愛されている。


中国といえばラーメンの本場。そこを日本のラーメンチェーン店が席巻しているとはいったいどういうことか。中国に中華料理で攻め込んだ日本企業といえば、「餃子の王将」で知られる王将フードサービスがある。2005年に進出したが、経営は軌道に乗らず2014年秋に撤退。中国攻略は簡単ではないはずである。ホームページには確かに、海外691店(2015年6月12日時点)の文言が踊る。さらに詳しく調べてみると、そのうち600店以上が中国にある。

取材班は中国最大の都市・上海へと向かった。

 

ラーメンの本場中国で人気の秘密

上海の街中には日本でもおなじみの外食チェーン店がたくさんある。その上海市内でも味千ラーメンの存在感は大きい。なんと130店舗以上もネットワークを構築しているという。


中国現地のお客が口々に褒めたたえていたのは、豚骨スープだ。中国は麺文化がしっかりと根付いている国。スープ麺は数多くある。ただ、「ダシを取る」というスープは少なく、味もほとんどが薄味。日本のラーメンの様に、スープの味にこだわったもの自体が少ない。中国にあるファストフードの店舗数ランキングでは、ケンタッキーフライドチキンマクドナルドなどの世界的なチェーン店に混じって、味千ラーメンは4位に堂々とランクインしている。実際に店舗を訪れてみると店の前には長蛇の列。店内は家族連れから、カップル、おひとり様まで、中国人のお客さんでいっぱい。取材班の想像を超える人気ぶりだった。

一方、熊本ラーメンである味千は、豚骨を煮込んでダシをとる濃厚なスープ。つまり、とんこつスープ自体が中国の麺文化には衝撃で大ヒットを読んだのだ。

ほかにもとんこつラーメンでトライした日本のラーメン店はあるが、大成功を収めたのは味千ぐらいだ。

なぜか。副社長の重光よしえさんに話を聞いた。すると意外な事実がわかった。味千ラーメンには、一度海外進出に失敗した歴史があるという。

当初の失敗の原因は、現地のスタッフに調理を任せたこと。長年守り続けた味千特有の濃厚なとんこつスープが現地に合わせた薄味のスープに変えられてしまったことにある。

そこで再挑戦では、絶対的な基本のラーメンのスープの味はかえない戦略にシフトした。自分たちの味を守るため現地スタッフの教育を徹底。海外で出店する際には、現地からその店のスタッフを熊本に呼び寄せ、本店でおよそ1カ月間、味千ラーメンの味を叩き込むカリキュラムを組んだ。

 

スープの味を守るためのこだわりが大成功へのカギ

一方で変えたものもある。メニューの豊富さだ。実は海外味千のサイドメニューは大いにバラエティに富んでいる。味千は中国国内の各地に合計7カ所もの、食材製造工場を建設。中国全土に展開するお店向けに、全ての食材やスープを完全管理下に置く、食品管理のシステムを作り上げた日本流の徹底した品質管理を実地した。スープの味を守るために徹底的にこだわったことが、中国での大成功へと繋がった。

「海老フライ」「イカのゲソ揚げ」「ポテト」「ソーセージ」など、日本ではラーメンのサイドメニューといえば餃子やチャーハンが定番なくらいなものだが、味千のサイドメニューは多岐に及ぶ。

実はここは中国の食文化に合わせたのだという。中国では、食事のときにいろんなものを頼む習慣がある。中華料理は、様々な料理をテーブルにいっぱいに並べるのが定番。そこで味千では、サイドメニューの充実を図ったのだ。

さらに、各国の食文化に対応しようと目をつけたモノが「トッピング」。事実、中国の味千では16種類ものトッピングが楽しめる。たとえば豚骨スープのラーメンに照り焼きにした鴨肉を贅沢にトッピングした「照り焼きダックラーメン」。山椒の香りがきいた牛肉にガツンと辛さが癖になる、「ピリ辛マーラー牛肉ラーメン」などだ。

もちろん、中国以外の国でもその国の風土に合わせた独自のオリジナルメニューを展開している。

たとえばタイでは、トムヤムスープを豚骨スープとブレンドさせたトムヤムラーメン、オーストラリアではビーフステーキを大胆にも丸ごと乗せたステーキラーメン、シンガポールにはなんとザリガニをトッピングしたザリガニラーメンまである。

スープという味の根幹であり、ラーメンづくりの王道は崩さない一方、サイドメニューやトッピングなどを充実してバリエーションを豊富にする。守るべきところと攻めるべきところをうまく切り分ける。それが、中国という難しい市場で成功を収めた秘訣といえる。

 

 

 

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