日本よ、侍国家たれ。

日本は「サムライ国家」としての意気を示し、いわれなき批判を仕掛けてくる不届き国家に対し、断固反論しなければならない。

●日本軍と共謀した毛沢東

http://bylines.news.yahoo.co.jp/endohomare/20160623-00059166/

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日本軍と共謀した毛沢東を、中国人はどう受け止めたか?

 

遠藤誉  東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士

2016年6月23日

 

 

6月17日、拙著『毛沢東 日本軍と共謀した男』の中文版がニューヨークで出版され、VOA中文テレビの取材を受けた。視聴者のコメントと報道ページに載ったアンケートから、華人華僑の心情と日本人の反応との違いを考察する。

 

 

◆中文版の出版

 

昨年11月13日、新潮新書から『毛沢東 日本軍と共謀した男』を出版したところ、昨年末、イギリスの公共放送BBC(British Broadcasting Corporation)中文網の取材を受けて世界に発信された。

 

すると1時間もせずに世界各地の中文出版社から翻訳出版のオファーが殺到した。最も早くオファーを受けたのが、ニューヨークにあるMirror Media Group(明鏡出版)という出版社だったので、そこに決めて中国語の翻訳を開始した。

 

新潮新書では文字数の制限と、流通の関係上、時間的制限もあったので省略した部分が多く、中文版の時に大量に書き込み、新しく発見した内部資料も盛り込んだ。発見したのは、外務省外交史料館に眠っていた1940年前後の上海における「高密」(トップ・シークレット)という印鑑が捺してある極秘資料だ。

 

この中文版が6月17日に出版され、世界の華人華僑の知るところとなった。実際に本屋に並ぶのは今日あたりらしいが、6月20日にVOA(Voice of America)中文の取材を受けた。

 

 

 

VOAのテレビ生放送

 

VOAの本部はアメリカ合衆国政府が運営する国営放送で、本部はワシントンにある。ワシントンと東京との時差は約11時間(日にちから数えれば13時間)なので、昼夜逆転の生放送には厳しいものがある。

 

それでも華人華僑の人たちの反応を知りたいので取材に応じ、真夜中に生放送で回答した。そのライブがこれである。

 

真夜中のスカイプは厳しいので、少し古い写真を使いまわしして貼り付けてもらうことになった(ここ何年も写真を撮りに行くゆとりさえなく、時間だけが容赦なく過ぎていって、現実との「ギャップ」が出ていることは、お許し願いたい)。

いったいどのような反応が出るか、それが怖かったが、知りたいという気持ちが凌駕した。

 

 

 

◆肯定的コメントに驚く

 

しかし、恐れていたことは起きなかった。すべて肯定的なコメントばかりなのだ。

 

日本では読者のコメントに「毛沢東が日本軍と共謀などするはずなどない!」といったものが散見され、日本人がいかに洗脳されているかに驚いたが、中国語圏の世界では、「よくぞ言った!」という礼賛と肯定のコメントに満ち溢れている。

 

もっとも主として華人華僑の世界なので、反共の人が多いだろうということも言えなくはないが、五毛党(中国政府のためにコメントを書き込む人たち)はどこからでもネットにアクセスできるし、アメリカにも潜り込んでいる。だから、彼らが激しい罵倒を始めるだろうと覚悟していたが、今のところ、それはない。

 

VOAのコメントは、VOAのライブのページの下の方に書いてある。

主としてどういうものがあるか、その趣旨を列挙してみよう。

 

 

  • 中国共産党は最初から「民主の詐欺師」だ。
  • 中国人はおおよそのことは知っている。しかし、これを系統的に調べて日本の内部資料に基づいて証拠を出したのは価値がある。
  • 中国には数えきれないほどの売国奴がいるが、毛沢東は歴代最大の売国奴だ。
  • この真相を、中国大陸にいる全ての人民が知るべきだ。
  • 毛沢東皇軍(日本軍)に感謝すると言ったが、それは本心だった。

 

 

最後の「毛沢東皇軍に感謝すると言った」ということに関するコメントが最も多く、おまけにコメントの文章がものすごく長い。それは怒りをほとばしらせているように、筆者には見えた。

 

日本の読者の中には、「毛沢東皇軍に感謝すると言ったのは、いわゆる逆説的なユーモアのようなもので、それをまともに受けて書いている遠藤は、ついにモウロクしたか?」という趣旨の読者コメントを書いている人が散見されたが、ここに中国人と日本人の分岐点があるように感ぜられる。いや、「日本人の精神性の限界」と言ってもいいだろうか。

 

日本人は敗戦後、アメリカによって徹底的に洗脳され、「悪いのは、原爆を落としたアメリカではなく、あくまでも日本だ。悪いのは日本軍の蛮行であり、それを許した日本だ」ということを徹底的に叩きこまれた。それによってアメリカの占領統治を容易にする精神性を日本人に植え付けた。

 

たしかにかつての日本は間違っていたので、それはその通りであろうが、日本人はアメリカを崇拝しアメリカ人を崇めるところまで「意識改革」を強要された。その結果、中共の宣伝部である中宣部が書いた「抗日戦争史」を鵜呑みにする精神性まで(一部ではあるが)培われたのだろう。

 

贖罪意識を持つことは悪いことではないだろうが、しかし、それにより「真実を見る目」まで曇らせているのは、正しい選択ではない。

 

 

 

◆「言論の自由」に対するアンケート

 

VOAのページのやや左下側にある「問巻」(アンケートの簡体字)という箇所を見てほしい。

 

そこに「中国の網信弁(国家インターネット信息弁公室の略称)がネットのコメントを厳しく取り締まるという命令を出したが、あなたは賛成しますか?」という質問がある。

回答は以下の3つから選ぶようになっている。

 

○はい(賛成します)。規則がなければネット論壇は成立せず、悪いコメントは許さない。

○いいえ(賛成しません)。コメントに対するコントロールが強すぎる。言論の自由を!

○ネットの節度は支持する。しかし政治的異論は許すべきだ。

 

この結果を見たい方は、その下にある「査看結果」(の簡体字)をクリックしてみて頂きたい。

 

この結果は時々刻々変わっているが、2番目の「いいえ」が最も多く、「80%~93%」の間を動き、1番目の「はい」は「0%」だ。

 

この結果は、五毛党がフル活動すれば変わってくるだろうが、しかし中国大陸においても、五毛党の要素を除けば同じだろうと推測される。

 

筆者の本(『毛沢東 日本軍と共謀した男』)に関して、中国大陸のネット空間ではほぼ削除されているが、しかし今もなお一つだけ残っているのがある。本コラムの読者の方がクリックなさった時には、もう消えているかもしれないが、試しにクリックしてみていただきたい。

 

実は昨日まではVOAの生放送とそれを文字化した頁が、一枚だけ中国大陸のネットにも転載されていた。しかし今朝はもう消えている。

 

習近平政権になってから、ネットへの言論統制は驚くほど強化され、「アッという間に」削除される。この「アッという間に削除する」ことを中国語で「秒削」と称する(削除の「削」は中国語の簡体字を使っている)。

 

胡錦濤時代は「削除されること」を「和諧了(和諧されてしまった)」という表現で表していたが、今は「和諧社会」の「和諧」をもじるなど、悠長な状況ではない。

 

 

 

◆中文版を待ち望んでいる大陸の民主活動家

 

筆者にはさまざまな形の民主活動家との連携があるが、彼らはGreat Fire Wall(万里の防火壁)を乗り越えるソフトを購入して、「壁の外側」の情報を取り入れる手段を持っている。BBC中文網の記事を「壁を越えて」読んだ民主活動家たちは、筆者の本の中文版が出るのを待ち望んでいた。

 

彼らは「この一冊の本が、一党支配体制を崩してくれるかもしれない」と期待して、筆者に熱いエールを送ってくれている。

 

習近平国家主席毛沢東崇拝を強めれば強めるほど、「一気に崩れる度合い」は強まるだろう。

 

 

 

彼らが待ち望んでいるのは筆者同様、「言論の自由」だ。

 

だからこそVOAの生放送のページで、VOAは「言論の自由」に関するアンケートを行なったのにちがいない。

 

自由は束縛されればされるほど、解放を求めるエネルギーが高まる。そして人間が最後に希求するのは金ではなく「人間の尊厳」だ。

 

それが人類に共通してネット世界を覆っていることを、中国は自覚した方がいいのではないだろうか。

 

 

遠藤誉

東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士

1941年中国生まれ。中国革命戦(国共内戦)を経験し1953年に日本帰国。東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会学研究所客員研究員・教授などを歴任。著書に『毛沢東 日本軍と共謀した男』『卡子(チャーズ) 中国建国の残火』『チャイナ・セブン <紅い皇帝>習近平』『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』『チャイナ・ジャッジ 毛沢東になれなかった男』『完全解読 中国外交戦略の狙い』『中国人が選んだワースト中国人番付 やはり紅い中国は腐敗で滅ぶ』『中国動漫新人類 日本のアニメと漫画が中国を動かす』など多数。

 

 

 

 

 

 

 

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