日本よ、侍国家たれ。

日本は「サムライ国家」としての意気を示し、いわれなき批判を仕掛けてくる不届き国家に対し、断固反論しなければならない。

●北には最低限サージカル・ストライクが行われる。外科手術的攻撃という意味だ。

米軍「北朝鮮」先制攻撃シナリオ 1000発のトマホーク、特殊部隊の金正恩“斬首作戦”

デイリー新潮 2017/4/24(月) 

 

北朝鮮通の間で知られている逸話がある。

かつて金日成が息子・金正日に尋ねた。

「アメリカが北朝鮮を攻めて来たら勝てるのか」

金正日は答えた。

「勝てないが、朝鮮のない地球はありえない。朝鮮が潰れる時には、地球を破壊してしまえばよい」

この息子として英才教育を受けたのが、現国務委員長・金正恩である。

他方、1月の就任演説で「アメリカファースト」を高らかに宣言したドナルド・トランプ

要は、太平洋を挟んで、世界の安寧など一ミリも考えない「最狂国」の独裁者と、自国のことばかり考える「最強国」のトップとが向かい合っているのが、現在の国際情勢の現実なのだ。

■トランプが付きつけた「最後通牒

「6年前の権力継承以来、核・ミサイル開発を加速させる正恩は、今年に入っても、3度に亘って日本海へ向けてミサイルを発射させたばかりか、異母兄・金正男化学兵器・VXで殺害した。それに対し、1月に就任したトランプは、オバマと異なり、北朝鮮への先制攻撃をほのめかしている。実際、韓国へのTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備を急がせ、3月から始まった米韓合同軍事演習は過去最大級の規模に。朝鮮近海に原子力空母を送るなど、今年に入って、緊張は日に日に高まるばかりです」

4月の6~7日にかけ、トランプは、その北朝鮮の最大の“保護者”である中国の習近平国家主席と会談。しかし、最大の焦点である「北」問題については、〈平行線に終わった〉(4月9日付読売新聞)。そして、〈中国が協力しない場合、北朝鮮に対して軍事オプションも含めた独自の行動を取る可能性を通告〉(同)した。

「会談の最中の6日、アメリカはシリアに対し、電撃空爆を行いました」

と言うのは、ジャーナリストの相馬勝氏である。

「それと重ね合わせると、トランプは中国に対し、『最後通牒』を突きつけたに等しい。このままでは、早晩、北朝鮮はアメリカ本土まで届くミサイルの開発に成功します。核の弾頭化には既に成功していると見られていますので、米国が核攻撃の脅威に晒されることになる。それだけは避けたいトランプは、中国に対し、石油の対北輸出停止など、北朝鮮への制裁を強め、核を廃棄させるよう、要求したでしょう。しかし、習近平の回答は曖昧なものに終始。そこで、独自行動について言及し、もし動かないのなら、こちらがやるぞ、と脅しをかけたのです」

シリアへの空爆は、国連決議を経ない単独行動だった。個別的・集団的自衛権を行使したという「論理」も、はるか離れた中東の国相手だから、容易に首肯しかねるが、北朝鮮の場合は、同盟国である日本や韓国が既にミサイルの脅威に晒されている。同じ単独行動を取ったとしても、論理としては理解されやすい。ゆえに、

「トランプが我慢するのは100日程度でしょう。3カ月余り経って、中国が動きを見せなければ、別のアクションを起こす。言葉通り、軍事行動を取るオプションもあるはず」(同)

と言うのである。

 


 

■1000発のトマホーク

 

無論、アメリカの攻撃によって、米軍ばかりか、日本、韓国にも甚大な被害が想定される。また、「アメリカは結局、軍事行動には踏み切らない」(元海将の伊藤俊幸氏)との意見も根強い。

しかし、この逼迫具合を考えれば、直近、最悪のケースとして何が起こるか想定することは、決して「狼少年」との誹(そし)りを受けるものではないはずだ。

「アメリカがこの機会に先制攻撃をするとすれば、方法はいくつかある」

と述べるのは、軍事アナリストの小川和久氏。

「一つはサージカル・ストライク。外科手術的攻撃と訳しますが、核施設やミサイル拠点などを、トマホークなどの精密誘導兵器を使ってピンポイントで叩くものです。攻撃の主力は、イージス艦巡航ミサイル原潜、護衛艦部隊で、日本海黄海の両方から2時間ほどで最大1000発のトマホークを撃ち込むことが出来ます。これが成功すれば、北の軍事拠点は壊滅的な打撃を受けるでしょう」

残りは、米韓の特殊部隊が金正恩を拘束、あるいは殺害する「斬首作戦」などが挙げられるという。

元航空自衛官で、ジャーナリストの潮匡人氏も言う。

「さまざまなオプションがありますが、最低限サージカル・ストライクは行われるでしょう。寧辺(ヨンビョン)の核関連施設など対象は700カ所に上るとされ、トマホークに加え、ステルスの戦闘機や爆撃機を飛ばし、空爆を行うのです。38度線近くにソウルに向けて並んでいる1000門以上の長射程砲もその対象でしょう。『斬首作戦』を同時に狙うことも、もちろん考えられます」

これらが成功裏に終われば、北の「反撃」のミサイル攻撃もなく、不安も除去されそうだ。

しかし、小川氏によれば、

「米軍の力をもってしても、北のミサイル基地を完全に破壊することは難しい。とりわけ、固定式の発射台はともかく、移動式の場合は、森の中や地下に隠すことも出来る。反撃可能な設備はある程度残ることは覚悟した方が良いでしょう」

潮氏もこれを受けて言う。

「その場合、北が“報復”としてソウルに砲弾を撃つことはもちろん、在日米軍基地を狙ってミサイルを発射することも考えられる」

さらには、最悪の場合、やぶれかぶれになって「地球を滅ぼす」とばかりに、東京目がけて撃ってくることもありえなくはないのだ。

いや、そんな時に備えてミサイル迎撃システムが配備されているではないか、と思う向きもあるはずだが、軍事ジャーナリストの宮田敦司氏は言う。

「日本のミサイル防衛は、海上のイージス艦から発射するSM3と、地上のPAC3の二段構えです。ただ、北朝鮮のミサイルのうち、例えば、日本が射程範囲内のノドンは200基あると言われている。一度に20発は撃てる一方、1隻のイージス艦が撃ち落とせるのは、2発程度でしょう」

SM3を装備した日本のイージス艦は4隻。これではとても対応できないのだ。

「撃ち落とし漏れにはPAC3が対応することになるのですが、こちらは、直径が20キロの範囲でしか対応できない。事態が迫って、市ヶ谷の防衛省に設置されたとしても、カバーできるのは山手線内とその周辺程度」(同)

そもそもミサイルの発射から着弾までは10分以内と言われ、配備は到底間に合わない。ミサイルを撃たれてしまえば、日本着弾は、現実味を帯びたシナリオだ。

特集「トランプが中国に突きつけた最後通牒金正恩』のミサイルに死者186万人のポテンシャル」より

週刊新潮」2017年4月20日号 掲載

 

 

 

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