獣医学部新設を要求していた民進党の高井議員(左)。右は蓮舫代表

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安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」(岡山市)が、国家戦略特区に獣医学部を新設する計画をめぐる「文書」が注目されている。民進党は、内閣府が「総理の意向」をバックに文部科学省に早期実現を迫ったか否かについて徹底追及している。だが、同党の若手議員も国会などで学部新設を強硬に要求していたのだ。これは、ブーメランではないのか。

「これは、ぜひ実現をしていただきたい」「(加計学園の)獣医学部の件も含めて、省庁がいろいろ抵抗することに対して、それを説得する役割が石破(茂)大臣(地方創生担当相=当時)じゃないか!」

この発言は「官邸の最高レベル」の意向を受けた与党議員のものではない。岡山1区を地盤とする民進党高井崇志(たかい・たかし)衆院議員=比例中国=が、昨年4月26日、衆院地方創生に関する特別委員会で発したものだ。

高井氏は中国、四国地方の獣医師が足りず、地域によって偏っているとして、国家戦略特区を使って岩盤規制を突破するよう求めた。

この質疑後の3日後、高井氏は自身のホームページにも、「(獣医学部新設は)地元の岡山理科大学が力を入れており、『これは何としても実現して欲しい』と(中略)石破大臣に強くお願いした。前向きな答弁を引き出すことができました」と書き込んでいた。

高井氏は東大経卒業後、総務省に勤務し、江田五月参院議長の秘書を経て、09年8月の衆院選旧民主党から出馬し、初当選した。当選2回で、政策通として知られる。昨年4月、加計学園が運営する岡山理科大の入学式に、江田氏とともに来賓として出席していた。

民進党は17日、「加計学園疑惑調査チーム」を設置した。蓮舫代表は「疑惑は一層深まっている。早急に調査すべきだ」と追及姿勢を強めているが、自党の議員が学部新設を要求していたことも調査するのか。

夕刊フジは18日夕、高井氏に獣

医学部新設の是非を改めて聞いた。

高井氏は「中国、四国地方には獣医が少ない。四国には獣医学部がゼロだ。地元の岡山理科大が手を挙げているということもある(から新設を求めてきた)」といい、続けた。

「これまで、岡山の議員が努力してきた。安倍首相になって一気に進んだという見方もあるし、今までの積み重ねの結果(獣医学部新設が)実現したと見ることもできる。現時点では何ともコメントは難しい。いろんな文書が出てきており、これらの経緯を見ていかなければならない」