前川氏の主張に対し、文部科学省の先輩、加戸氏(写真)が反論した

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加計学園」問題に関する、あるインタビュー記事が話題になっている。同学園の理事長が、安倍晋三首相の友人のため、愛媛県今治市獣医学部を新設する計画が「総理の意向」で進んだと主張する前川喜平前文部科学事務次官(62)に対し、同省の先輩で、愛媛県前知事の加戸守行(かと・もりゆき)氏(82)が反論しているのだ。大先輩の訴えを、前川氏はどう受け止めるのか。

注目の記事は、5月31日の愛媛新聞に掲載された。1999年から2010年まで同県知事を務め、獣医学部誘致に関わった加戸氏が、「加計学園」問題について、語っている。

まず、前川氏は、国家戦略特区を活用した獣医学部新設について、人材需給の見通しが農水省厚労省などから示されず、「極めて薄弱な理由で規制緩和が行われた」と批判している。

ところが、加戸氏は「知事在任中に困っていたのが、牛や豚などの動物を扱う公務員獣医師が不足していたことだ」と述べている。前川氏の認識とまったく違う。

前川氏が強調した安倍首相の意向についても、加戸氏は「安倍首相が加計学園の理事長と友人だからと(意向を)言っていたとしたら、10年、5年前に(獣医学部が)できていたかもしれない」といい、加計学園の計画を高く評価している。

さらに、加戸氏は、前川氏の能力を評価しながらも、「(前川氏は)『行政の在り方がゆがめられた』と言っているが、その前に獣医師不足を解決できていない文科省の態度を反省すべきだと思う。後輩なので悲しい」と語った。

加戸氏のインタビューをどうみるか。

評論家の屋山太郎氏は「インタビューを読めば、地元の『(公務員獣医師が不足しているので)今治獣医学部があった方がいい』という真剣な思いが伝わってくる。利権絡みとはまったく違う」といい、続けた。

「前川氏の主張はおかしい。『獣医師の数を増やさなくていい』という論拠はそもそもなく、官僚の規制しかない。前川氏の主張を聞いていると、『官僚が一度決めたことに、政治は文句を言うな!』という明治時代の発想を感じる」