韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権の外相候補に指名された康京和(カン・ギョンファ)女史に、疑惑・疑問が噴出している。「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した慰安婦問題をめぐる日韓合意にケチを付けただけでなく、娘の偽装転入疑惑や税金の申告漏れなどのスキャンダルが問題視され、就任が難航している。「前国連事務総長特別顧問」と肩書は立派だが、まるで「醜聞の女王」ともいうべき惨状。これで韓国外交を差配できるのか。

国連で人権を6年間担当した立場から、合意が出た際、非常に疑問を感じる部分が多くあった」「被害者中心のアプローチで引き出した合意なのか、過去の歴史の教訓として残る部分をしっかり受け入れたものなのかについて疑問点が多かった」

聯合ニュースによると、康氏は7日、韓国国会で行われた人事聴聞会で、こう語ったという。先週2日には、元慰安婦が共同生活を送る「ナヌムの家」を訪れており、聴聞会では施設でもらったバッジをつけていた。

国連での勤務経験もある康氏は、日韓合意を「守るべきだというのが国際社会の慣行だ」と述べたが、「外相間の合意であり、法的拘束力はない」ともいい、日本政府と対話を続ける考えを披露した。

これは極めておかしい。

日韓合意は、外相だけでなく、安倍晋三首相と朴槿恵(パク・クネ)大統領(当時)が電話などで最終確認して結ばれている。米政府が事実上、日韓間を仲立ちしたものだ。康氏が国際常識を知りながら、あえて無視することを堂々と宣言したとすれば、外相になる資格も資質もない。

一体、康氏とは、どんな人物なのか。

中央日報(日本語版)によると、韓国で名門として知られる延世大を卒業し、KBS(韓国放送公社)の英語放送アナウンサー兼プロデューサーを務めた。1998年に外交通商部に特別採用され、極左反日で知られる盧武鉉ノ・ムヒョン)政権では、外交通商部の国際機構政策官に任命された。

2006年には、国連人権高等弁務官事務所副代表になり、同紙は「韓国女性として国連最高のポストに就いた」と紹介している。

華麗な経歴を誇る康氏だが、外相候補に指名されてから、スキャンダルが相次いでいる。

朝鮮日報(同)では、娘を母校の高校に入学させるため、居住地を偽った「偽装転入」や不動産取引の際の脱税、贈与税逃れ、論文盗作疑惑が報じられた。醜聞のオンパレードといった様子だ。

康氏は聴聞会で「この場を借り、心からおわび申し上げる」などと、謝罪を繰り返した。だが、最大野党「自由韓国党」や野党「国民の党」などは指名の撤回を要求。野党の同意なく、任命に踏み切れば、国政運営への影響は必至の状況だ。

このため、外相になるかは不明だが、康氏が就任した場合、慰安婦問題を蒸し返してくる可能性が高い。日本はどう対峙(たいじ)すべきか。

拓殖大藤岡信勝客員教授は「相手にしないのが一番いい。慰安婦問題は『解決済みだ』と突き放すべきだ」といい、続けた。

韓国人には『日本は何をやっても怒らない』『最後は折れて屈服する』という信念が共有されているようなところがある。康氏が外相に就任しても、別の人物がなっても同じだ。相手の言い分に答えるとか、説得するとかはすべて無駄だ。日本政府も国民も政治家も、きちんと認識して韓国に対応する原則を決めないと駄目だろう」