日本よ、侍国家たれ。

日本は「サムライ国家」としての意気を示し、いわれなき批判を仕掛けてくる不届き国家に対し、断固反論しなければならない。

●もし「日米安保破棄」なら日本はどうなる?

トランプ米大統領が、またまた物議を醸す爆弾投下だ。米ブルームバーグ通信は24日、トランプ大統領が「日米安全保障条約は不平等だ」と破棄に言及したと報じた。いつものトランプ流駆け引きとみられるが、万が一にも本当に安保破棄となったら日本はどうなるのか?

トランプ発言の伏線は24日のツイッター投稿だった。中東のホルムズ海峡付近で日本などのタンカー2隻が何者かに攻撃を受けた13日の事件に関連し、「自国で防衛すべき」と主張。さらにブルームバーグ通信が24日報じたのは、トランプ大統領が近い人物との「私的な会話」において、日米安保では米国だけが日本の防衛義務を負い、日本には米国防衛の必要がないことを「一方的で不平等」と不満を漏らしたというのだ。

安保条約は第10条で、締約国は同条約の終了を通告することができ、通告すれば1年後に終了すると定めている。

トランプ大統領は、過去にも北大西洋条約機構NATO)加盟国に対して「防衛負担が不十分だ」と言い放てば、在韓米軍の縮小、撤退の可能性や日本の米軍駐留経費の全額負担などにも触れており、そのたびに周辺が尻ぬぐいに追われた過去がある。

「安保破棄発言」に菅義偉官房長官は25日、「報道にあるような話は全くない。米大統領府から『米政府の立場と相いれない』と確認を受けている」と火消し。共産党志位和夫委員長は「本当にやめるなら結構だ。安保条約を廃止するという立場だから、痛痒(つうよう)に感じない」と話せば、左派論陣もネット上で「ぜひ米軍には出て行ってもらいたい」「日本は非武装中立地になるべき」と歓迎する投稿が相次いだ。

軍事ジャーナリストの井上和彦氏は「G20を控え、トランプ流のブラフ(はったり)でしょう。米は第7艦隊を日本に置いているが、これは日本列島から琉球諸島、フィリピンに至るまで米大陸を守るための防波堤になるという考え方。在韓米軍の撤収は難しくはないが、在日米軍は米の世界戦略そのもの。ここを抜かれたら米領土であるグアムやハワイが防衛ラインとなり、次は西海岸となってしまう。リスクを考えれば、とても安保破棄なんてできない」と指摘する。

とはいえ、予測不可能なのがトランプ大統領。もしものもしもで「やーめた」と安保条約を破棄したらどうなるのか?

「日本が非武装中立にでもなったら、一気に中国が来るでしょう。尖閣諸島への領海侵入騒ぎどころではありません。既に文化侵略みたいなことも行っていますが、沖縄は一発で取られる。ロシアは爆撃機が先日も領空侵犯していましたが、ウクライナ問題で国際的非難を浴び、経済制裁を食らい、マイナスが大きかった。ましてや世界経済に影響を与える。ロシアが日本に侵略してくる意思はゼロに近い」(井上氏)

専守防衛のスタンスを貫くにしても米軍なしでどうするのか?

自衛官は現在約24万人。国民500人に1人で、先進国の平均は約300人に1人で、半分足りません。防衛予算は5兆2000億円で、GDPの1%前後。低いといわれているドイツやオランダでも1・2%でアメリカは3%。ロシアは6%にもなる。要は日本の軍事レベルは、国際社会の標準・平均値からみると半分しかない。その分を在日米軍で補っていた。自衛官を倍の48万人にするのは少子化時代で難しく、敵国だらけの状況で防衛予算は10兆円では収まらず、経済的にも厳しい」(井上氏)

米軍頼りになっていた日本はもはや“自立”できない状況になっているともいえる。

「トランプ政権で安保破棄なんてことはないが、いずれ親中の政権ができた時に日本が生き残るための体制づくりは検討していかないといけない。安全保障は右、左で考えると間違える。ニュートラルに自国は自国で守るということを考えていかないと、貿易交渉の時に今回のようなことを言われ続ける」(井上氏)

日米安保条約が1960年に改定されてから、約60年。トランプ発言は日米安保の在り方を考える契機になるのかもしれない。